スターディウォーズ〜コダマの覚醒〜(H29)



 平成29年度中野区立新井小学校こだま学級(特別支援学級)での実践

 平成29年に書き下ろした学芸会用シナリオ。異動したての初年度に学芸会担当となったため、本学級の児童の実態と支援体制に合わせたストーリー展開を創作した。
 教員21年目となり、公募制度を活用して、念願の中野区に異動することができた。異動した学級の実態はとても落ち着いていて、日々の指導も安定して行うことができた。介助員の数も十分で、このような恵まれた状況で、劇指導に当たれることは滅多にないであろうと思った。異動初年度で、劇を創作することは結構冒険であるが、平成26年以来、劇創作はしていなかったので、自分のクリエイティビィティを試す意味でも、新たな挑戦をすることにした。
 しかし、創作すると決めたはいいがなかなか積極的に向き合うことができず、時間ばかりが過ぎていった。夏休みに創作する予定ができず、結局プログラム印刷にギリギリ間に合う10月中旬まで、伸ばしに伸ばしてしまった。
 これまでの創作劇のテーマは、「海賊」「忍者」ときていたので、今回は新しいテーマに挑む意味で「魔法使い」にしようと思っていた。しかし、他の学年の演目を見てみると、「オズの魔法使い」「魔法を捨てたマジョリン」と魔法ネタがだだ被り。急きょ、テーマ変更をすることに。「じゅげむ」を使おうと思っていたので、呪文を軸にストーリーを展開しようかと試行錯誤していると、突然、「スターウォーズ」と「YDKダンス」が頭に浮かびました。青梅の御岳の宿坊で、一人合宿をした甲斐があった。
 ということで、今回のコンセプトは、「スターウォーズ」と「YDKダンス」。スターウォーズを知っている子どもはそんなに多くはなかったが、SFでヒーローと悪役との対立軸であればイメージもわきやすいようで、子ども達にはすんなり受け入れられた。YDKダンスは、明光義塾のCMで使われているもので、学校行事などで活用する場合は、無料でYDKダンスのCDを提供して頂けるということで、早速送って頂いた。明光義塾の高感度は急上昇である。
 場面場面の切り替えや台詞のタイミングを印象付ける特徴的な挿入曲は、基本的にスターウォーズの曲を採用した。爆発音やライトセーバーの音などの効果音は、iPhoneのアプリから録音した。
 視覚的な効果は、ライトセーバーをいかに表現するかであった。正規のライトセーバーのおもちゃを購入してみたが、光量が今一つで却下。最終的にはガードマンライトのロングタイプにして、赤と青それぞれ用意することにした。最後の落ちに向かう前の盛り上げの場面を、青と赤の光で演出する。
 学芸会本番での子ども達の演技は、児童鑑賞日および保護者鑑賞日の共に、練習の成果を発揮することができた。日頃の状態が落ち着いている学級だけあって、安定感のある演技を披露することができた。
 劇の物語の原作、脚本、監督、キャラクターデザイン、電子紙芝居、背景、小道具のデザイン・作成、挿入曲の選曲の全ては、イトケン太ロウの創作によるもの。


オリジナルシナリオ(PDF)