黄門様と影忍者〜用心棒オーディション〜(H26)



 平成26年度清瀬市立清瀬第七小学校けやき学級(特別支援学級)での実践

 平成26年に書き下ろした学芸会用シナリオ。異動した初年度に学芸会担当となったため、本学級の児童の実態と支援体制にに合わせたストーリー展開を創作した。
 教員18年目となるこの年、精神的ストレスのためか、椎間板ヘルニアを発症してしまい、何と初めての病休に入ることに!しかも7週間!自分が出勤していても大変な状態のクラスであるのに、穴を開けてしまうこの状態に、何とも心苦しい状況…。腰痛のため、起きあがれない生活の中ではあるが、この現状でせめて自分にできることはないかと、寝込みながらもシナリオの創作に当たった。
 今回のコンセプトは、「水戸黄門」と「忍者物」。忍者物は子ども達にとって人気の設定であるので、容易に受け入れられたが、水戸黄門に関しては、この時代においてすでに子ども達には馴染みのないものになっていた。ということで、劇のストーリーを子ども達に伝える前に、Youtubeで水戸黄門の映像を見せ、印籠を見せ「頭が高い!控えおろう!」と決め台詞を言うと、悪者達が「はー、はー!」と土下座をするシーンを何度も見せた。そのお陰で、子ども達は楽しみながら劇練習に入っていくことができた。
 今回、支援員がいないという状況で劇指導をしなければならない過酷な状況において、練習をスムースに進めるに有効だった手だては、特徴的な挿入曲の活用だ。場面場面の切り替えや台詞のタイミングを覚えるために、水戸黄門、ナルト、忍者赤影サウンドトラック、Mission Imposibleのテーマ等、印象的な曲を配置することで、子ども達の記憶に残りやすくした。学級としては落ちつかない実態ではあったが、本番当日の数日前までにはある程度の仕上がりまでもっていくことができた。
 学芸会本番での子ども達の演技は、児童鑑賞日および保護者鑑賞日の共に、素晴らしい演技を披露することができた。残念ながら、主役の2人のうちの1人が保護者鑑賞日の舞台に立つことができなかったが、もしものことを考えて準備した「黄門様1人バージョン」で当日を乗り切った。

 劇の物語の原作、脚本、監督、キャラクターデザイン、電子紙芝居、大道具デザイン・作成、挿入曲の選曲の全ては、イトケン太ロウによるもの。


オリジナルシナリオ(PDF)