海賊グチョッパーと秘密の島(R1)



     令和年度中野区立新井小学校こだま学級(特別支援学級)での実践

 平成16年に書き下ろした学芸会用シナリオで、平成25年、28年に再演を果たし、今回で4回目の公演になる。2年前の学芸会で「スターディウォーズ〜コダマの覚醒〜」が大成功に終わり、その余韻も冷めやらぬ状況での、今回の劇指導に入る。
 「海賊グチョッパーの宝2016」からの変更点としては、以下の3点ある。1点目は、ストーリーテーマを、仲間のために危険を顧みず戦う友情冒険物から、天変地異により自分たちの島に住めなくなったことを受け、新しい島を探しにいくという設定に変更した。”新井小”と”上高田小”が統合し、”令和小#になるので、”イアランド島”に住めなくなった海賊たちが新しい島”レイワーン”を探しに行くという設定にした。81年の歴史を閉じる本校への敬意を表した。その流れを受け、最後の落ちを金貨・宝石・無敵の剣・黄金の壺・万能薬の中から、仲間の不治の病を治すための万能薬を選ぶという設定から、島そのものが宝だいう設定にした。2点目の変更は、パワーストーン”ワンチーム”を使うことで、不思議な力が宿り、海賊ジャンケン仕組みが分かるという設定にした。みんなの心を一つにするために連合運動会の表現”こだま海賊団”のダイジェスト版を踊り、劇そのものに厚みを持たせるようにした。ピンチ→踊る→パワーストーンの力が宿る→解決という流れにした。3点目は、エンディングの歌の歌詞を、ストーリーに沿うように一部修正した。前作同様、重めの展開となったので、エンディングの歌を歌うときの振り付けはなしにして、より言葉をはっきり伝えられるように指導をした。
 学芸会本番の児童鑑賞日は、グチョッパー役の子どもが体調不良になり、それまでスラスラ言えていたセリフが出てこなくなるというハプニングが起きた。それでもなんとか参加し、役をやり切ったことは賞賛に値する。保護者鑑賞日は、子ども達の最高のパフォーマンスを披露することができた。史上最高に難易度を上げたグチョッパーを見事に演じきった子ども達は本当に素晴らしいと思った。
 2年前の劇に参加した5・6年生が、中学生のOBとして当日駆け付けてくれ、応援してくれたことは、子ども達にとっては、どれだけの励みになったことか。本当に感謝の気持ちで一杯である。
 劇の物語の原作、脚本、監督、キャラクターデザイン、電子紙芝居、大道具デザイン・作成、挿入曲の選曲、テーマ曲の作詞作曲の全ては、イトケン太ロウの創作によるもの。


オリジナルシナリオ(PDF)